接地丸太の玉切り競技というのがWLCにはある。
実際の現場ではもちろん競技のようにはいかず、状況はもっとシビアだ。
たとえば石だらけの斜面で元をはねる。
少しでも石に触れればソーチェーンは刃でなくなってしまう。
刃でなくなるということは、チェンソーは役に立たない。
役に立たないチェンソーを持ったチェンソーマンはただの丸腰の人。
ただの丸腰の人は現場では戦力外。
伐採と集造材が同時に進行する現場ではすべての工程にブレーキをかける事になってしまう。
一本のソーチェーンで2度も石を切れば、目立て直しの時間など、ソーチェーンのコストは倍以上、
突っ込み切りの出来ないチビたカッタが残るだけ。
はっきり言って直す価値はないと思っている。
刃を傷めないということはチェンソーマンにとって非常に重要な義務になる。
もちろん、そんなリスクは避けて集材後に土を掃除してからという選択肢もある。
今回は色々な状況から、山で造材を行う前提で考えてみる。
まずは地面に当たる心配のないところまで伐る。
そしてクサビを深く打ち込む。
十分に伐り込めていれば、薄い辺材を残してブロックをはがすことが出来る。
ここから、残った辺材をはつって外皮だけを残す。
切り離した辺材。
完了。
最近のマニアックな伐倒。
伐り捨て間伐でのひとコマ。
かかり木処理。車道が近くて伐倒方向を変えたくなく、元を後ろへずらす。
まつくい被害木の伐倒で。
伐倒直前、伐倒ラインから
後日、同じ伐倒ライン上から
分かりにくいが、枯損木右手前のアカマツに注目してほしい。
元々下の写真の位置にあり、枯損木の伐倒ラインを塞いでいた。
伐倒木は胸高直径44cm樹高28m、手前の木も同じくらいあり、簡単に道連れというわけにはいかない。
そこでロープをかけて牽引し、樹幹の位置を伐倒ラインから外しておいたのだ。
いずれも、かかり木にはコレ!とか、ベストアンサー的なものではない。
適応できる状況は限られているし、リスクも当然ある。
千差万別の個々の状況に応じて解決方法を考えるのが大事で、それがおもしろい。
セーフティグラス=防護メガネ。
まだ使用している人は少数派かもしれない。
雨降りなど、着けている事で著しく視界が悪くなるとき以外は、基本的に使用している。
山に入った当初はFRPのヘルメットだけでフェイスガードも無く、
「細目」でやっていた事を思い出す。
しかし、山林作業で目の保護を甘く見ないほうが良い。
目に入ったゴミを放置しただけで入院した人もいる。
しかしこの時期、汗もかくし湿度も高い。当然くもってしまうこともある。
くもり=結露。水蒸気が冷やされて水滴となる。
という事は、温かければ結露しない。
燃料補給して小休止のとき、機械の上に置いておく。
すると、メガネが温められてくもらない。
また、くもったときは排気に当てるとすぐにくもりが取れて、しかもくもりにくくなる。
最近のコメント