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盗む

放置状態ですが、元気です。

僕を知る人からは林業的なイメージが強いように思います。
しかし最近は取引業者さんの多くが造園関係で、森林関係の作業は全くと言っていいほどやっていません。
一般のご依頼も個人的な知り合いやその紹介のみで、ホームページもそんなこんなで放置になってしまっています。
 
独立から4年が経とうとしています。ようやく立ち位置が定まってきたようなそうでもないような?木登り職人を名乗って、職人として主に樹上作業を担当するかたちで元請の業者さんと共に、あるいは作業全体を請負ってチームを組んで現場を進めています。
個人邸で一人庭の手入れをする事もあります。
今のところ、現場を見て断ったことはありません。
基本的に先の依頼を優先して日程を決めています。
 
専従の職員→雇いません。雇えません。
作業車両や重機→投資しません。必要な時だけレンタルします。
研修会(講師)→やりません。これは以前とは考え方が少し変わってきました。
 
 
後輩を育てるということについて。
 
森林組合に勤めていた時は班を組んでいましたし、新人育成は組織として重要な仕事でした。
一人親方となった今はそういう相手も居なくなった訳ですが、改めて感じるのは育てようとしても上手くいかないことが多い反面、伸びる人は自分で出てくるし技術を伝える機会は自ずと訪れるものだということです。出逢いですね。
 
人に伝えることは嫌いではないし自分が持っているものを出し惜しみするつもりもありません。ただ、お金をもらってあるいは不特定多数の人にそれを披露することに違和感を覚えるようになりました。
 
基本を研修で伝えることは重要な仕事ですし、そこには一朝一夕にはできないノウハウがありますから、それについては実績のある研修を紹介しています。
では基本の先はどうなのか?チェンソーカッティングもクライミングも教科書に載っていないいろんなテクニックがあります。
 
しかしあくまでそれは基本的な事を積み上げたその上にあって、微妙で感覚的な所はまさに感じるしかなく定量化できません。何度傾けるとか何センチまでなら大丈夫とか、そんな事ではなくなってきます。
 
感覚は感じるものであって教わるものではありません。
基本は信頼できる研修を受けて、その先はやって感じて考える。そうやって考えている人には必要なヒントを得る機会がやってきますし、それを自分で取りに行く人が伸びるとも言えます。
 
教えてもらおうというスタンスで何度研修を受けても仕事が出来るようにはならないでしょう。「見て覚えろ」式に反発して指導に力を入れていた過去もあります。
 
しかし結局、臨機応変が求められる現場では見て覚える、技術を盗む力が大事なのでした。

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コメント

はじめまして。
いつも考察興味深く読ませていただいています。

ものすごーく共感‼私も他業種で講師と名乗りやって参りましたが、まさに最近そんな無力さと実情を思い知らされてます。

しかし伐採はタブー視されてる物事が多分に実情でやってますよね。素人としては難易度高いのは手を出さないんですが、ほんとの実情(加減ありき)を書いてる本や、教えてくださる方は少ないですね~
それこそ現場で臨機応変だからってことなんでしょうけど、その危険な状態にならない為(ソコに手を出さないため)にも、なぜ危険なのか、どのように対処していくべきなのかをまとめた本なりを探しておりました。

今後のご活躍と、事例などあげていただけるのたのしみにしております。

伐採作業では正しいやり方がその時に正しいかどうかさえも定かではありません。
ただ、臨機応変を実現するためには基礎的な技術が必要であることははっきりとしています。
根を張らずに枝を大きく伸ばすことはできませんし、枝を伸ばして葉を開かなければ根を拡げるためのエネルギーを得ることができません。

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