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過伐

現場は村有林で獣害防除のプラスチックネットを間伐後の立木に巻きつける内容。
効果とその是非はともかく、標高2000mオーバー、森林限界ならぬ、林業限界を超えていないだろうか?

村内の国有林では林業最盛期の乱伐によって2000m付近の植生が失われ、回復しない場所が見られる。当時の原生林の大木の伐り株や残された材の年輪はレコード盤のように密で、厳しい自然環境がうかがえる。
そのような場所での施業はよほど慎重にしなければ、2度目の破壊を起こすことになってしまうだろう。
今の現場の搬出可能なエリアは材積ノルマによって明らかに過伐。その上配慮の足りない集材によってただでさえスカスカの残存木には激しい傷、伐り捨てエリアで見つけたこちら。
Ncm_1232
ツタを伐るのは良いが、幹に深い傷。身内の恥だが、ツタよりダメージが大きいのでは?

現場の上部は天然のシラビソが優勢で植林のカラマツはほとんど見られない。
育っているカラマツも曲がりが多く、樹高の伸びはイマイチ。
圧倒的勢力のシラビソも、シカの食害で幼樹は育たない。
このような状況で配慮のない過伐状態は悲観的なイメージしか湧いてこない。
Ncm_1229
エリア外上部、一面のシラビソの中で苔むすいにしえの倒木。この天然生林の将来はどうなるだろうか?

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コメント

はじめまして、O県のgotoれす。
つたをチェンソーで切ってますね、最近の林業家は刃物を持ち歩かない人が多いので。
こうなるのでしょう、チェンソーで切るにしてもも少し丁寧にすればよいのですが。
その余裕がなかったのでしょう。

戦略的撤退をしなければならない林地で、(徹底抗戦死守)の施行が指示されると、虚しくなりますね。

gotoれすさん、コメントありがとうございます。
こちらでは二丁差しが標準装備で、持たずに作業する人はほぼ居ません。
配慮の無い人は何で伐っても一緒です。

足りないのは教養と技術と愛でしょうか?
この現場を観察していて感じるのは、獣害から守るべきは立木より次世代の芽であるということです。それなしで自然林の回復も林業の未来もありえないからです。

過去の踏襲から抜け出ない施業パターンと補助金ルールで山は劣化していきます。

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