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突っ込み

カッタが摩耗してくると、どんなにきれいに目立てしても、
デプスゲージを低くしても突っ込みが入りづらい。

この現象のカギは上刃の逃げ角にあるのではないか?

Ca3a0299

これは数年前、突っ込み切りがやりづらくなったので使用を止めた、
スチールラピッドスーパー。

刃先をバーの頂点に合わせると、頂点の接線と上刃が平行になって、
バーの進行方向に対して逃げ角がほぼ0度であることが分かる。

Ca3a0300

対して新品のオレゴン22LP。
こちらは逃げ角がしっかりと確保できている。

これはどういうことかというと、上刃逃げ角はカッタが直線的に進行するときは
どれだけ摩耗しようと切削方向に対し一定の角度を保つ。
しかし、バー先端ではカッタが円運動をするため、摩耗した分進角する。
3mm摩耗すれば、円周方向に3mm進んだところがカッティングポイントになる。

すると、上の写真のように次第に逃げ角は円周に近くなって、
0になれば上刃の表面を擦り付けるだけとなり、
結果、玉切りは問題ないのに突っ込みだけが出来ないということになる。

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コメント

なるほど!
  あまり考えたことのないテーマでしたが、こういう視点から突っ込む()と見え方とか変わってきますね。

 こちらのブログ、「プロのひとこと」という勝手につけたタイトルで勝手にリンクさせて頂いちゃいました。  よろしくお願いします。

月光仮免さん、コメント、リンクありがとうございます。
徐々に充実させていきますのでよろしくお願いします。

写真をジーーーっと見つめること30分。
1つ気付いたことが。
それはカッティングポイントとリベットの位置関係。
新品の刃は2つのリベットの中間くらいの位置にカッティングポイントがあるけど減った刃は上のリベットの端くらい。
で、思ったのはカッタは正確には円運動をしてないのでは?という疑惑でした。(笑)
スプロケットを中心とした円運動とは別に、リベットを中心とした円運動が生じている為、実際には少し(ほんとに少し)尖った軌道になるのでは?
その尖ったピークがリベットとリベットの中心で、そこを境に逃げ角も急減する。
磨り減ったカッタは、カッティングポイントがバーの頂点に来たときにはピークを過ぎており、逃げ角もほぼ無い状態。なので切れない。
という説はどうでしょう?

オバタさん、おもしろい!おしい!
カッタは間違いなく円運動をしていますよ。スプロケットに乗っている間は。

カッタリンクは円運動するが、円周に合わせて変形しているわけではなく、
カッタリンクの二つのリベットを結ぶ線の中心点から伸びる垂線上にある、
スプロケット中心点を軸にしてそのままの形で円運動しているということです。

いい感じにマニアックになってきましたね~。

バーのRに対してカッタリンクの両端は離れていますよね。
その程度はスプロケット(又はバー先端)の半径に依存しますが、カッタリンクの端に行くほど
スプロケット中心点からの距離は相対的に遠くなります。

この先は作図して先ほどの垂線上に中心を持ち、かつカッタ後端に接する、
いろいろな大きさの円を描いてみると理解しやすいかと思います。


スプロケット中心点からの距離が、カッタ後端とカッティングポイントで等しくなれば、
逃げ角0となります。

バー先端のRが小さくなるほどその影響は顕著になり、カービングバーのように小さいRであれば、
新しいソーチェーンでもカッタ後端がカッティングポイントの回転半径を超えてしまい、その部分を削り落とさなければ突っ込み切りがスムーズにできないということもあり得ます。

そうですよね~。
確かにリベット部分が回転するのはバー直線部からR部分に突入する瞬間のみで、後は動いてないですね。(厳密には動いてるけど)
リベットに注目したところまでは良かったんだけどなー。(笑)
するとバーの頂点の逃げ角はカッティングポイントがリベット間の中心付近にある新品時をピークに減る一方。つまりまっすぐ突っ込むには新品の刃が最も効率がいい、と言えるんですかね?
逆に磨り減った刃で突っ込むときはまっすぐではなくて、少しバーを傾けてやればちょっとは入りやすくなるのかな。

最初はわかりやすいようにバー頂点の話をしましたけど、
円運動なのでスプロケットに乗ってる間はどの方向でも平等。
なのでバー先端を使う限り、傾けても一緒だと思います。

カッティングポイントがリンク中心付近にある間が突っ込みの旬で、
以降はどうしようもないですね。
突っ込みを多用する北欧式伐倒に使い古したソーチェーンは使えないということになります。

あと、バーによってはスプロケットに対してリンクが天秤状にガタついていて、
最初から突っ込み出来ないものもありますね。
これは多分デプスゲージが障害になっていると思われます。

 カービングのテクではカッターの後ろをグラインダーで削り落としたチェンを使うことがあります。 
 これには突っ込み切りと回し切りを容易にしてくれる効果があるのですが、定量的な評価は難しいですね。 
 数年前のことですが、ヒントとしての印刷資料を探し、帯鋸の解説の中に似通うものをみつけました。 あるブログへのコメントで紹介したのですが、あまり注目はされませんでした(汗)
 帯鋸の刃(ブレード)は ほんの僅かであっても、新品の帯鋸ブレードの裏面の角に材がひっかかって回し切りが制限されるため、購入したら帯刃の裏側を丸くヤスリ掛けして使うことが教本で教えられています。
 チェンソーの突っ込み切りで、このカッターに着目した記事は だんさん のこのブログが初見です。
 こういう技術について、ほとんどのカーバーは口伝の秘密テクにしたがるみたいですが、その心情には?で居ます。


STIHLのカービング専用ソーチェーンはカッタのリベットより後ろ部分を削り落とした形状ですね。
やはりバー先端での作業がスムーズだといううたい文句です。

以前出来杉さんのところでも話題になりましたが、
通常カッタの後ろは、バー先端以外で材料に接触しない(してもわずか)はずなので、
先端での切削性能以外の効果については疑問です。

>この先は作図して先ほどの垂線上に中心を持ち、かつカッタ後端に接する、
いろいろな大きさの円を描いてみると理解しやすいかと思います。

やってみました。ようやく解った気がします。(遅ッ!)

実は僕は以前、突っ込み切りについてオレゴン(ブラント・ジャパン)に他のいくつかの疑問と一緒にメールで質問したことがあります。
今回の刃が小さくなると突っ込み辛くなるのはなぜか、という事とハードノーズバーよりもスプロケットノーズバーの方が突っ込み辛いという意見(僕は当時実験したけどよくわからなかった)があるがなぜか、の2点について。
回答は両方とも「様々な要素があると思うので一概には言えない」というようなものでした。
刃が小さくなると~の方はどうやらだんさんの説が大本命のようですね。

僕はチェンをギリギリまで(ウィットネスマークまで)使いますが杉桧においては突っ込みはあまり問題なくできていると思います。
硬い広葉樹は少し厳しいですが。(チェンが擦られてオイル切れのような状態にになります)
バーはスプロケットです。
この時、目立てで気をつけている点は少しフック型にすることと、デプスゲージをきちんと角まで落とす、ということです。
なぜフックにするかというともちろん食いつきを良くするためですが、他の理由にここまで使ったチェンは大体、カッタリンクのバーに接してる部分がカッタ下部分の方にかなり片減りしてしまっています。(だんさんのはそれほどでもありません。さすがです)
これはバー直線部では切削時、バーにチェンが密着している時は刃が新品時より起きていて、すなわち逃げ角が増しているということではないでしょうか。
この現象による切削角の微調整も兼ねてフックしてやるというわけです。(あくまで見た目の錯覚に対応するためで実際は規定の切削角を目指します)
今回色々考えてみて思ったんですが、突っ込みにおけるもう一つの疑問、バーのタイプによる違いについても説明がつくかな、と。
つまりスプロケットノーズバーはカッタリンクがバーに接しないのでどこが減ろうと角度は一定。微調整意味なし。
一方ハードノーズはバーに接するので片減りすれば逃げ角は増す。突っ込みオッケー!
という事なのかな。あってます?
いずれにしても最後まで何とか突っ込みができるという事は、逃げ角は少なくともマイナスにはなってない、ということですよね。

「片減りによるウイリー効果」、あると思います。
その場合はデプスゲージが低くなっていれば何とかなりそうです。
スプロケットノーズの場合も、チェーンの伸び(リベットの摩耗?)によってウイリーします。

でも突っ込み用にデプスを落としてしまうと限界カッタには負荷がかかりすぎてしまうし、
「健康的な」状態とは言えませんね。

この記事の1枚目の写真のカッタ、もしカービング用に後ろを落としていたら、
ほとんど三角の限界状態ですよね。

やはり僕としては、突っ込み切りを伴う伐採には新鮮なチェーンを用意したいですね。

 こんばんわ、だんさん。耕新(ヨシイ)です。いつも出来杉計画でしぶいコメント参考にさせてもらってます
 
 ITMで二回ほどお会い(?)しているんですが、ITMではなかなか声をかけられなくて・・・
 まあ、経験年数がぜんぜん及ばないので、なにを話していいのかわからなかったというのもありました

 ブログは最近はじめたんですか?だんさんも出来杉さん同様、林業界のトップランナーだとこちらが勝手に思っておりますので、このブログでわたしの仕事の参考にさせていただこうとおもってます。

 でもコア過ぎてついていけんかも・・・
 

 

耕新さん、いらっしゃいませ。
かなりコアな内容でやってますけど、素朴な疑問もOKですので、
どんどんコメントください。

だんさん、このスレッドで思い出した失敗例をUpしておきました。

 → http://pabllo.cocolog-nifty.com/kobikiya/2010/02/post-6402.html

 バーの先端Rが7mm、9mmというマニアックなカービングバーではモロにカッターの形状が材につきあたりますので、カッターの後ろを落とす効果が強調されるように思います。

 

先端7Rだとリベットの後ろは完全に邪魔ですね。
後ろを落とさないと使えないと思います。

大町さんのブログにスチールの写真がありました。
「カービング専用」で検索すると過去記事が出てきます。
http://blog.omkihan.shop-pro.jp/?search=%A5%AB%A1%BC%A5%D3%A5%F3%A5%B0%C0%EC%CD%D1
下の記事のイラストが説明としてはわかりやすいです。

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