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2010年2月

見える化

北欧スタイルの伐倒技術。
僕自身きちんとレクチャーを受けたわけではなく独学であるが、
入り口として、受け口、追い口の作り方について考えてみたい。

まずは受け口の斜め切りを先に行う。角度は約70°なぜそうするのか?

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角度が立っているので、覗き込まなくても鋸道から切り終わりの位置がはっきり見える。
切りすぎる心配はない。

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受け口の合わせ目、会合線がよく見える。
伐倒方向の確認も容易。右はほぼ同じアングルで従来の30°受け口。

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追い口を突っ込む。会合線が見えているのでバーとの平行が見やすい。
下駄をあまり履かせないことで、より確実にツルの厚みをコントロールする。
右は同じく従来。受け口との関係が分かりづらい。

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なぜ突っ込み?

追いヅルを残す事で、木が倒れる心配がない状態で
ツルを完全に作ることができる。

Ca3a0331 追いヅルを切り離す。

この木は伐倒方向に傾いているのでそのまま追いヅルを切っているが、
傾きが違えば楔をあらかじめ打ち込んでおく。

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倒れ込んでもツルがまだ離れていない。

Ca3a0333伐根。

受け口の角度を大きくすることで、より長い時間伐倒木を
コントロール下に置くことができる。
仮に30°の受け口であれば、30°傾いた時点からツルが崩壊し、後は自由落下。
さらに受け口の水平切りを傾けることで、90°の受け口も可能。

従来方式は見えないところでチェンソーをコントロールする必要があり、
それは熟練しないと難しい。いや、しても難しい。
正確にコントロールするのは「芸」と言っても良い。

受け口の切り終わり位置、追い口、ツルの厚みのコントロール、
見えていれば簡単。芸は必要ない。合理的だ。

BP再び

丸ヤスリに帰れないと以前書いたが、
帰ってきた。(笑)

あまりにも枯木を伐るので角ヤスリで研いだ刃はすぐ切れ味が落ちてよくない。
BPチェーン丸ヤスリを復活させた。在庫もあるし。

目立ては以前上刃に対して平行にヤスリを使っていたが、
今回は手元10°下げの意味を考え直し、新たな意識で目立てしてみる。

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目立て角を変えずに切削角を少し鋭角にすることが出来た。

枯れマツ

名目上除間伐と言うことになっているが、ほとんど風倒木処理である。
マツクイによってアカマツ林としては壊滅状態。

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枯れたアカマツを伐倒する際、気をつけなければいけないのがツルの位置だ。
立っている古い枯損木の辺材部は大抵腐ってしまってツルが全く効かない。

しかし、立っているということは芯に腐っていない部分が残っているということでもある。

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受け口を作るときは必ずこの白い部分が見えるまで深く彫り込む。

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芯の部分にツルを作れば、ある程度伐倒のコントロールが出来る。

騒音性難聴

林業の現場は高レベルの騒音環境であるにもかかわらず、
騒音性難聴についての教育や防具の徹底がはかられていない。

個人差も大きいが、チェンソーレベルの騒音はわずか15分以上の暴露で騒音性難聴が進行するらしい。

現場に入って2年目くらいからだろうか?やはり気になって耳栓をするようになった。
騒音性難聴の知識があるわけではなかったが、「耳が悪くなりそうだ」と感じたからだ。

ベテランはみな耳が遠かった。以前の職場では、ベテランに腰痛持ちが多かったので、
ずいぶん腰には気を遣って自分は故障せずに現在に至っている。

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当時から愛用しているコーケンのNo.50。主に高周波を遮音して、
人の声は聞こえやすくなっている。しっかり装着したままでも普通に会話ができる。

イヤマフも効果的なのだが、高価なのと、夏場の暑さに対応できないのが問題だ。

そしてこちら。

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アルインコDJP23 防水特小無線とヘッドセット(イヤホンマイク)

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このイヤホンマイクはインコア
耳栓並の遮音機能が付いたイヤホンにマイクも内蔵されている。

かなりうるさい騒音の中でも通常の通信が可能だ。
例えばタワーヤーダのオペをしながらグラップルも動かして、
チェンソーもたまに使うようなとき、(実際にあった)

従来のヘッドセットではボリュームをかなり上げておかないと
先山の音声が聞き取れなかった。
こちらの声にも騒音が入って相手に聞こえづらい。

インコアならごく小音量で騒音の中で通信できて耳にもやさしい。
聞き漏らしも防ぐことが出来る。
相手にも騒音をカットした音声が送られる。

現場にお勧めの一品だ。

刈払機

現場は除伐。

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ゼノアBC2711G-DT-EZ。ササ刃(230mm、t1.25mm、30枚)
飛散防止カバーは外すのが常識のようになっているが、
装着すると飛散防止になる。当たり前。

ゼノアのカバーはわりと考えられた形をしていて、強度もそこそこある。
ぶつかって取り付けがゆがんでしまうこともあるが、直せば良い。

ハーネスはゼノア純正両肩。非常に装着性が悪いので、
最初からワンタッチバックルに改造して使用している。

今日は目立てに3コーナーを使用した。

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なかなか調子がよい。目立て角度が丸ヤスリに比べてはっきりと
イメージできるので、安定して思い通りの刃を作ることが出来る。

クチバシ状になるので衝撃を受けたとき破断の危険が増すことも考えられるが、
そこは自己責任で。

突っ込み

カッタが摩耗してくると、どんなにきれいに目立てしても、
デプスゲージを低くしても突っ込みが入りづらい。

この現象のカギは上刃の逃げ角にあるのではないか?

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これは数年前、突っ込み切りがやりづらくなったので使用を止めた、
スチールラピッドスーパー。

刃先をバーの頂点に合わせると、頂点の接線と上刃が平行になって、
バーの進行方向に対して逃げ角がほぼ0度であることが分かる。

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対して新品のオレゴン22LP。
こちらは逃げ角がしっかりと確保できている。

これはどういうことかというと、上刃逃げ角はカッタが直線的に進行するときは
どれだけ摩耗しようと切削方向に対し一定の角度を保つ。
しかし、バー先端ではカッタが円運動をするため、摩耗した分進角する。
3mm摩耗すれば、円周方向に3mm進んだところがカッティングポイントになる。

すると、上の写真のように次第に逃げ角は円周に近くなって、
0になれば上刃の表面を擦り付けるだけとなり、
結果、玉切りは問題ないのに突っ込みだけが出来ないということになる。

講習会

講習会
土日は森林ボランティア団体の間伐講習で講師をしてきた。
写真はそのときデモをしていた簡易架線。

ボランティアレベルで受け口追い口の精度を高めるのは今までの経験上難しかった。
しかし去年から、初心者に指導する際に北欧式の考え方を取り入れて、一定の手応えを感じている。

以前ハスクのイントラが、あらかじめ高めに伐った切り株に限界のツルを作って、パタパタ倒したり起こしたりしてギャラリーをわかせている動画をみた。

今回十数分のレクチャーだけで、ほとんどの受講者が1〜2mmの平行なツルを作って同じことを出来るようになったのだ。
名人芸のように思われた事が誰にでも出来る。
跳び箱や逆上がりにも、ほとんどの子供が短時間で出来るようになる教え方が有るらしい。
それに近い事が山仕事の世界でいろいろ開発できれば、新人育成の効率化につながるだろう。

出張

出張
雪に包まれた道の駅。
目的地まであと半分だ。

残置

残置
と言っても器具のたぐいではない。
支障木伐採の現場でよく見ると枝が通信ケーブルのワイヤーをくわえ込んでいたのだ。
気付かずに伐り倒していたらとんでもない事になっていただろう。
クライミングして両側を切り離し、事なきを得た。

相棒

相棒
今回の相棒。
少々くたびれてはいるが、健気に働くかわいいやつだ。

PMC3 with Goofy

Goofy…普段使っているデプスゲージ調整用平ヤスリと全く同じサイズ、かたちで、

丸みを帯びたサイド部分にも目が切ってある。

しかしちょっといびつで、左右の角の角度がちがっている。

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Goofyだけで研ぐと、

Ca3a0286_2 このようにバックスロープになる。

この場合横刃がバックスロープでも上刃は鋭いままなので、

丸ヤスリの目立てより切れるし、スムーズ。しかし物足りない。

ここからさらに丸ヤスリで横刃を研いで、

Ca3a0287_2 チゼルをダブルベベルで研いだような形に近づける。

こうした方がやはり切れ味は良いようだ。

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